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2024.04.20

副業を検討している方にお伝えしたい、始め方と落とし穴

「副業OKな会社を希望してます」

ここ数年、転職先の希望条件に「副業可」を挙げる方も増えてきました。そして実際にやっている方とお会いする機会も増えました。
きっとこの記事をご覧になられている方は、少なくとも副業に関心をお持ちなのではないかな…と思います。ただ、いざ副業するぞ!となっても具体的にどう進めれば良いのかわからない。そんな方も多いのではないでしょうか。
今日はそんな方に向けて、実体験も交えながら副業の始め方についてお伝えできればと思います。

まずは副業の目的から整理しましょう

副業を希望される方に話を伺うと、その目的は大きく2つに分かれます。1つは収入アップのため。メインの仕事で得られる報酬に加えてもう少し収入が欲しい。現職は仕事内容は好きだけど今後の昇給があまり期待できないのでそれを補完する意味で副業したい。この場合はメイン(本業)とサブ(副業)という考え方です。
もう一方はスキルアップのため。自身のキャリアの幅を広げるために、現職では携わることができない職種経験を副業で経験することで自分の武器にしたい。こちらの場合は自分のキャリアの柱を増やしにいく、つまり、複数の専門性を身につけるという考え方です。私はこれを「複業」という言葉を使うようにしていて、副業とは別のものとして捉えています。
副業と複業、どちらの目的なのかによって進め方は大きくことなりますので、まずはここを整理することから始めましょう。

資産の切り売りと積み上げ

副業の場合は能力と労力をお金に変えるものであるという性質が強いので、自分自身が経験してきたスキルで稼いだり、時給という考え方で自分の時間をお金に変えるような内容のものが多くなります。これは見方を変えれば、スキルや時間といった自分の資産を切り売りしていくようなものであり、それ以降収入を上げていくことは難しい傾向にあります。それと同時に他の人にも代わりが効きやすい仕事にもなるため長きに渡って期待できる収入源というよりは、その瞬間での収入増を期待する即効性重視の手段です。この場合は自分の仕事の合間にできそうなアルバイト系の募集中心の探し方や、自分の経験職種をベースにした副業求人サイトなどで探すことがおすすめです。ただし、後者の場合は相応のスキルが求められるため、自分自身に一定の専門スキルが身についていることが前提です。もしそれがなければ、選択肢としては労力(つまり時間)を提供して報酬をもらうような仕事に限定されてきてしまうでしょう。

一方複業の場合は、その目的が能力開発にあります。未経験の仕事を経験することでその領域の専門性を高めにいくという行動、つまり、時間を経験(スキル)に変えるという考え方です。ただ、未経験でのチャレンジになるため、当然、それ自体の収入はあまり期待できません。場合によっては無報酬でのお手伝いといったケースもよく見受けられます。この場合は知人の会社のお手伝いや、プロボノ案件も多い求人サイトなどを中心に見ていくと見つかりやすいかと。(ちなみに最近だと地方副業系のサイトに面白い募集が出ているのをよく見かけます。ご参考までに。)
ただし、今すぐの収入増には繋がりづらいかもしれませんが、長期目線で見たときにはスキルアップによって将来的な報酬アップにつながる手段ですので、長い視点で選択肢を増やしていきたいという方にはとてもおすすめです。

私の場合は複業の考え方でした。例でいくと社内で新規プロジェクトを起案し(これは複業とは呼べないかもしれませんが)50〜100名規模交流イベントを定期的に開催するようにしました。これは転職エージェントの仕事とはかけ離れたものでありましたが、通常の業務の空いた時間で企画から集客まで全てを実施。ここでの経験の延長線上から「BARの経営」という形に繋げていきました。また、現在文化服装学院の非常勤講師のお仕事にも就いていますが、これも元々はキャリア系のイベントで登壇(無報酬も多数)したことがきっかけとなって講師の仕事につながったという経緯もあります。現在ではレギュラー講師に加えて他の大学や専門学校での特別講義の依頼を受けることも増えてきており、これも私のキャリアを形成する柱の一つになっていると言えるかと。

「報酬」=「お金」と捉えられがちですが、報酬には「お金」「スキル」「感謝」などいくつかの要素の総称です。今の貴方が求める「報酬」はどんな内容でしょうか?

副業も複業も評判は自分個人に返ってくる

最後に、副業・複業を進める上で絶対に忘れてはならないことがあります。それは全ての評価が自分個人に返ってくるということです。
これまでの仕事はある意味会社が守ってくれているという前提があります。仮に失敗してしまったとしてもその責任や評判は会社が請け負う。ところが副業・複業については自分の看板で仕事をすることになりますので、全ての評価を自分が受けなければいけません。評判を落としてしまえば、恐らくもう2度とその会社との取引は難しくなるでしょうし、そうした評判は広まりやすいものです。当然、逆に良い評判を得ることができれば、その後将来に渡る自身のブランド価値も高まっていきますので、より仕事がしやすい状態を作ることができるでしょう。


これは例え無報酬の仕事だったとしても同じです。いついかなるときも、個人で仕事を受ける場合は「自分のブランド」を晒しているという事実を意識することは絶対に忘れてはいけない事実です。ここには書けませんが、残念ながら会社員として働いている時の感覚のままで副業・複業を始め、結果として大きく評判を落として仕事がなくなってしまった方の話も耳に入ってくることがあります。この辺りの緊張感も頭に入れつつ、副業・複業を検討することをお忘れなく。そこさえ忘れなければ、貴方の生活やキャリアの選択肢を大きく広げてくれる手段となるでしょう。

文:吉田直哉

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